日産自動車は14日、同社の仲村巌常務を4月1日付けで日産ディーゼル工業社長にする人事を発表した。仲澤洋文・現社長は相談役に退く。
日産は出資する日産ディーゼル工業に代々社長を送りこんでいた。仲澤社長は久しぶりの生え抜きで期待も大きかったが、市場低迷により業績は厳しく収益拡大の見通しも立ちにくい状況にある。日産は再び社長を送りこみ、日産主導で日産ディーゼルの方向性を決めていくことになる。
日産ディーゼルは国内トラック市場の低迷が続く中、厳しい経営に迫られている。今期もギリギリで黒字を確保するものの、経費削減の必要性から主力の中型トラックのエンジン開発と生産を取り止めるという苦渋の選択を行った。
日産はゴーン社長のリーダーシップのもと、自社の経営再建に一応のめどをつけた。このため次の懸案である日デについて外資との提携を含めた検討を本格化させるとみられる。