【新聞ウォッチ】ゴーン社長、“抵抗勢力”ねじ伏せ村山工場跡地を宗教法人に売却

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2002年2月22日付

●AIG・オリックス連合、富士火災を傘下に、株40%取得(読売・11面)

●東洋ゴム工業、新社長に片岡義雄専務昇格(読売・11面)

●独VW、時短策岐路に、「雇用創出」へ労組も妥協(朝日・10面)

●ダイムラー、裏目に出た拡大戦略(朝日・10面)

●検証・チャイルドシート、イス型・ベッド型“論争”(朝日・37面)

●奥田碩自工会会長、ビッグ3首脳と会談へ、円安批判で対応探る(東京・8面)

●松下電器、今期赤字4380億円、「日産型」改革で来期浮上狙う(日経・1面)

●トヨタ、販売金融海外で強化、比・デンマークなどで合弁(日経・13面)

●村山工場跡地、日産、800億円で売却、7割程度を宗教法人に(日経・13面)

●オートバックス、セルフ給油と一体化の店舗展開(日経・14面)

ひとくちコメント

日産自動車がリストラの一環として昨年3月に閉鎖した主力工場のひとつ村山工場(東京・武蔵村山市)の跡地を、宗教法人「真如苑」(本部・立川市)に売却することを正式に決めた。きょうの日経などによると、売却額は800億円程度、3月末までに売買契約をかわすという。

売却するのは、村山工場の跡地140万平方メートルのうち、北側の一部を除く南側100万平方メートル。残りの30万平方メートルは日産が新車や中古車などを販売する施設「カレスト」などに利用するという。

日産は、座間工場の閉鎖以降も、銀座の本社ビルや杉並の荻窪事業所の跡地を売却、さらに、昨年秋には神奈川県綾瀬市の部品サービスセンターの跡地をサントリーに売却している。7000億円を超える有利子負債のさらなる圧縮を急いでいるわけだが、村山工場は資産売却の中では最大規模。

ゴーン社長が進める大胆なリストラは、赤字が膨らんだ松下電器なども手本にしているが、今回の売却先が信者からの“お布施”で営む宗教法人に決まったことで「苦しい時の“神頼み”もいいが、それがイメージダウンにならなければ」(日産幹部)と冷やかな目で見る関係者も少なくない。

《福田俊之》

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