読者のJ. F. さんから、トヨタは頑張っている方だけど……、と、バンパー・リサイクルの現場報告。
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「トヨタ、リサイクルパーツの取り扱いを本格的に開始」という記事を読んで、このメールを打っています。私は運送会社に勤務しており、トヨタ車の使用済みバンパーを回収しています。1日に1県で200本以上のバンパーを回収しているので、それだけ事故やこすりがあるのでしょう。
トヨタに限らず、日本人はリサイクルにまったく無関心な感じがしてなりません。トヨタがあれだけ「エコ」を売りにしているにもかかわらず、そのディーラーや整備工場の人たちはまったくリサイクルに関心がない様子。
回収はリサイクル目的なので、バンパーカバーについているモールやクリップ、リテーナーなど、バンパーの素材と異なる物はすべてはずすことになっています。これが全く出来ていない状態。ディーラー名が書いてあるステッカーもそうです(今は剥がさなくてよいことになりました)。リサイクルすることがわかっているバンパーカバーに貼るのもどうかと思います。
このような部品をはずしていないと回収しないことになっているのですが、そうすると次の回収が大量になってしまうので、運転手である私がはずしている始末。トヨタにはもっと社内・関連会社で徹底してもらいたいものです。
もちろん、きちんとやってある営業所もたくさんあります。これはそこのマネージャーの問題だと思います。ちゃんとできているところは、担当者が変わっても(トヨタはちょこちょこ異動があります)引継ぎがしっかりできていて、全く問題ないのですが、できないところは何度言ってもダメです。
回収したバンパーカバーは程度のよいもののみ塗りなおされて、部品会社に売られています。それがディーラーに流れています。程度が悪いものはリサイクル会社に持っていって、粉砕し溶かして何か車内部品にでも使っているのでしょう。この「程度がよい」「程度が悪い」の選別は、なぜか素人の私たち運転手がやっています。
バンパーカバーだけでもこのように苦労しているのに、他の物までリサイクルが始まったら、またそれだけ回収する会社やリサイクルする会社が苦労するのでは、と心配しています。
私は、トヨタがこのようなリサイクルをする姿勢は好きです。ここまでバンパーのリサイクルをやっているのは今のところ国内ではトヨタくらいではないでしょうか。だからこそ、私も多少なり協力して部品をはずしているのですが、もう少し企業としての姿勢というか、リサイクルに対しての考えを変える必要があると思います。
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