小糸製作所は11日、最近の新型モデルで標準装着が進む高輝度ヘッドランプ(ディスチャージバルブ)の増産を行うため、静岡工場内に約8億円を投じて新しい生産ラインを建設していることを明らかにした。
ディスチャージ方式のヘッドランプは発光源にアーク放電を利用するため、従来のフィラメント方式より3倍ほど明るく、その一方で消費電力が半分で済み、高寿命というメリットがある。その反面、アッセンブリー価格で5万〜8万円と非常に高価なのだが、ここ数年で新型車への標準装着化が一気に進み、メーカーからの発注も増えてきた。
そこで同社は静岡工場内にディスチャージバルブ専用の製造ラインを設置し、本格的な増産に入ることを決めた。昨年の出荷数は51万5000台相当だったが、今年は35%増の70万台分まで出荷量を伸ばす。
最近ではティスチャージランプ装着を設定しているか否かでクルマ自体の売上を大きく左右するとまで言われている。