【ASV成果報告会 Vol. 8】注意喚起の方法では賛否両論が起きて決着できない

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三菱が第2期ASVで最も重視したのは、ドライバーを中心に据えた運転技術の開発だった。ハイテク装置を満載し、ITSを最大限まで利用してドライバーの運転をアシストするというクルマも用意した。

が、それだけではなく、ドライバーを補助するという原点に立ち返り、高齢者などの運動力の落ちたドライバーでも安心してクルマの運転ができるよう、ドライブ・バイ・ワイヤーを利用した小舵角ステアリングや、手動式アクセルレバー&ブレーキを備えた『ハイモビリティASV』も開発し、現在も市販車への採用に向けた研究が進められている。

同社が特に力を入れて開発を行ったものは、グループ企業である三菱電機の協力も受けた“夜間前方歩行者情報提供装置”で、他メーカーにも同様のシステムを提供している。これはフロント部に内蔵した赤外線カメラで前方の状況を監視し、ヘッドライトだけでは見落としてしまう危険性のある視覚外の歩行者を把握するというもの。

夜間、歩行者の体温が道路やその周辺より高くなるという特性を利用し、歩行者の存在を検出。フロントガラスに配置されたヘッドアップディスプレーに「歩行者注意」のメッセージを流して、ドライバーに注意を喚起する。歩行者対車両による死亡事故の70%は夜間に発生しており、ドライバーに歩行者の存在を認知させることが予防安全技術そのものであるという考えからこのシステムの開発を進めている。

問題点としては赤外線カメラが特殊な構造であり、高価であること。歩行者の存在を知らせる手段を「単純な文字情報と警報音にする」のか、それとも「赤外線カメラが撮影した画像のうち、歩行者部分をマーキングする」のか、賛否両論わかれており、統一化に至ってないことがあげられる。

《石田真一》

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