富士重工業は10日、中国の東風杭州汽車とバス車体の技術供与で合意し契約に調印したと発表した。
東風杭州汽車はトラックやバスのシャシーやボディの生産を行っている。富士重からの技術供与を受けて競争力のある商品づくりを行う。富士重は1981年にも中国の企業にバス車体の技術供与を行ったことがある。今回の技術供与を足がかりにバス市場の拡大が見込まれる中国でのビジネスにつなげたい考えだ。
中国では、昨年トヨタが現地での車両生産の認可を取得してから日本メーカーが再びプレゼンスを高めつつある。ホンダでは広州ホンダで『アコード』の生産が順調に拡大しているほか、いすゞ自動車も3月に現地企業との合弁で中・大型バスの生産を開始した。
日本メーカーのバス事業は国内市場の縮小により存続が苦しくなっている状況。中国など新市場で活路を見出す戦略だ。