走行中のクルマの助手席から2歳の幼児が転落、死亡したのはチャイルドシートを使用していなかったからだとして、北海道警旭川中央署は13日、業務上過失致死容疑でこの幼児の母親を書類送検したことを明らかにした。交通事故でチャイルドシートを使わなかった過失が問われて立件されるのは全国でも初めてのケースとなる。
事故は昨年11月8日に発生している。旭川市内の国道40号線で25歳の飲食店従業員が運転するクルマが交差点を右折した際、助手席側のドアが突然開いて幼児が転落。対向車にはねられて、翌日に脳挫傷で死亡していた。この幼児はドアロックを解除するという遊びぐせがあったが、母親はそれを特に注意していなかった。
警察では「着用が義務付けられているチャイルドシートを使用していなかったこと」と、この幼児が「これまでに何度もドアロックボタンを解除して同様の危険性を感じていたのに、それを改めさせようとしなかったこと」の二つを安全義務に対する過失と判断。幼児をはねた対向車のドライバーと共に書類送検した。