地図メーカーのゼンリンは今秋以降、新通信技術であるブルートゥースに対応した次世代型カーナビゲーションにインターネット経由で地図データを配信するというサービスを開始するという方針を明らかにした。コンテンツを提供するのはゼンリンの子会社で、地形図データのASP(Application Service Provider)事業を行っている「ゼンリンデータコム」になる予定。
ASPとは、これまでのようにCD-ROMなどに詰め込んだデータを使用許諾ライセンスと共に売るという販売方式ではなく、対象のコンテンツを「使うときだけ」インターネット経由でデータをダウンロードさせるというもの。大量のデータを本体内に抱え込む必要が無いため、搭載するメモリ容量を減らせることから、これまでは携帯端末などで多用されてきた。
今年5月にはNTTの『FOMA』、秋にはブルートゥース対応携帯電話など、これまでの10倍近い高速でデータ通信のできる端末が発売され、それに対応したカーナビの発売も予定されていることから、これまで事業化調査を行ってきたASP事業を本格化させるという。渋滞情報などをカーナビ内で処理するのではなく、より高速な処理のできる外部のコンピューターで演算を行い、その結果のみをインターネット経由でASP契約を結んだユーザーに提供する。