燃料電池車のニーズは世界で異なる--ダイクラの戦略はひとつじゃない

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燃料電池車のニーズは世界で異なる--ダイクラの戦略はひとつじゃない
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ダイムラー・クライスラーは「燃料電池技術は一緒だが、ニーズはそれを導入する国によって異なる」として、それぞれの国情に合わせて燃料電池車の開発を進めていく必要があるとの考えを示した。

ダイクラ(というより、旧ダイムラー)は、燃料電池車の開発に着手した1994年当時には水素をダイレクトに使用する方式を採用。1999年までに4車種の試作車を製造している。

しかし、現在は「より実現性が高い」として、メタノール改質による方式を採用した。メタノールは同量の水素単体よりも密度が高く、扱いも容易なことから注目されており、既存のガソリンスタンドを改修する程度で供給が可能なので、インフラ面でも有力だ。

今後はメタノール改質方式を中心技術として開発を進めていくが、現状の燃料電池では走行距離に限度があることから、まずはバスなどの公共交通機関に採用して、さらなる開発を行う必要があるとした。

フィールドに投入してテストを行ったとしても、燃料電池車を普及させるような技術が確立するまでには「最短で5年は必要」という慎重な見方もしている。

《石田真一》

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