BMWは、建設予定のロールスロイス生産工場を部分的に地下に設けると発表した。これはロード卿が所有するグッドウッドの広大な敷地の開発に反対する環境保護派の声に対応したものだ。
新工場の建設費は6000万ポンド(94億8000万円)、ここで2003年からBMWが「ロールスルロイスはこうあるべし」と考えた新型車を作り始める。工場の建設では50万トンの土砂が取り除かれ、建物完成後は芝や苔でカバーして、その存在が目立たないようにする。
しかし工場を訪れる未来の、そして裕福なオーナーは別にクロスカントリー・トレッキングをしに来るわけではない。ガラスで囲まれた豪奢な中庭に案内されると、足元にファクトリーが見えるというわけだ。
BMWが新工場の所在地をグッドウッドに定めたのは、なにもロード卿の名声にあやかりたかっただけではない。新型車の乗り心地やハンドリングの試験を、歴史のあるグッドウッド・サーキットで行なうことを考えているのだ。このサーキットは、現在はロード卿の所有する敷地内にある。