【パリ・ショー速報 Vol. 26】じらすのはいいかげんにしてっ---BMW『Z9カブリオレ』

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BMWは去年のフランクフルト・モーターショーで発表した『Z9』のロードスター・バージョンをパリ・サロンで発表した。BMWは大型クーペあるいはスペシャリティを近い内に量産に移すのだろう。

デザイン的には『5シリーズ』以来、次の一手を見せなかった(見つけられなかった?)BMWのアピールとして受け取れる。フィアットからBMWに移籍したデザイン部長のクリス・バングルは『Z8』でBMWのブランド・イメージを固めた。「では、未来は?」というわけ(余談だがZ8を“大きなフィアット『バルケッタ』”と評する向きもある。ある意味正しい)。

コンセプトカーはコンセプトを立体化してユーザーに伝えるものだから、その点、Z9カブリオレは使命を果たしている。しかしクルマそのものの出来栄を見ると、芝居の大道具のような低レベルで、おそらく走行可能なプロトタイプではなくモックアップだろう。「こんなのでBMW大丈夫?」と感じたのも事実だ。

あるいはデビュー済みのショーカーを使って『3シリーズ・カブリオレ』のプロモーションをお手軽にやっただけ? いや、BMWにはもっと多くを期待できる……。

《高木啓》

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