昨年1年間にアメリカで販売されたクルマの総数は1690万台。しかし1年間のリコール総数はそれを上回る1990万台に達していたことが明らかになった。もちろんアメリカ史上最大のリコ−ル件数である。
アナリストはこのリコール率の高さについて、過去数年間アメリカの経済が好調で、新車の売れ行きも伸び続け、各メーカーは増産体制を取り続けたが、その無理が製品の管理に現われた、と見ている。1台あたりの生産時間の短縮、設備投資の不足、そしてクルマのメカニズムそのものが複雑になりつつあるのにメーカーが対応し切れていないのが問題だと指摘されている。
自動車メーカーは「高いリコール率はメーカーが問題を解決しようと取り組んでいる姿勢の現われ」だと主張しているが、果たして本当の理由は?