兄弟会社になったのにスバルといすゞが合弁でギクシャク

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富士重工業は、いすゞ自動車との合弁による米国生産拠点スバル・いすゞオートモーティブ(SIA、富士重が51%出資、いすゞが49%出資)の会計基準変更にともない、2000年3月期の連結業績予想を修正した。SIAの全株式のうち、スバル事業分のみを連結対象とする一方、いすゞ事業分の1750億円を差し引くため、連結売上高は1兆5000億円から1兆3250億円に減少する。ただし、当期利益予想の300億円には変更はない。

今回の会計基準変更の具体的内容は、SIA株式の「クラス株化」。全株式をスバル事業部門といすゞ事業部門に“色分け”し、自社製品事業部門の業績を直接的に連結決算に反映することが狙い。

SIAは88年の創設。92年からは単年度黒字化を達成し、98年には累損も解消した。今回のクラス株化により、富士重はSIAの創設以来はじめて、1000万ドル(約10億6000万円)の配当を受ける。

SIAでは現在、富士重の『レガシィ』といすゞの『ロデオ』(日本名『ウイザード』、本田向け『パスポート』を含む)」を生産している。米国内ではレガシィの販売の方が好調で、SIAの稼働率もスバル事業部門の方が高いといわれている。

富士重はSIAでレガシィベースのピックアップトラックや『フォレスター』の生産を計画しているが、現在のSIAの生産能力ではこれに対応できない。今回の株式のクラス株化は、将来の富士重によるいすゞ分株式の買い取り、100%子会社化に向けた布石との見方もある。

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