イギリスの新聞各紙よると、BMWによるローバー売却にともないフォードが18億ポンドでランドローバーを買収したことは、総額100億ポンドでBMWグループ全体を買収するための第一歩に過ぎないという。
BMW筋はこれらの報道を強く否定しているが、同じ報道では、ヨーロッパにおけるフォードのライバルであるフォルクスワーゲン(VW)はこの買収計画をさまたげないともいう。なぜなら買収が成功すれば、フォードはミニとロールスロイスのブランドをVWに譲渡するからだそうだ。現在VWはロールスロイスとベントレー社を所有しているが、2003年からロールスロイス車を製造する権利がBMWに移行することが決まっている。
果たしてフォードによるBMW買収の可能性はあるのかだろうか? アナリストの意見は二つに別れる。ドイツの誇り(尊大さともいうが)にかけてBMW売却はないとする説。そしてあまり表に出てこないが、筆頭株主であるクアント家は“至宝”であるBMWに対するネガティブな報道の連続でBMWの維持に嫌気がさしたという説だ。