ロス国際空港シャトルに、ダイムラークライスラーのEVバン導入

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ロサンゼルス国際空港と市内とを結ぶシャトルバスサービス会社「エクスプレス社」が、今年1月からダイムラークライスラー社エレクトリック・パワートレイン・インターアーバン・コミューター(EPIC)10台の導入を始めた。

EPICは、ダイムラークライスラーがシャトルバスのような乗客を運ぶ目的で開発を進めているミニバンで、従来のEVに比べてリチャージ速度が圧倒的に速いのが特長。このためシャトルバスのような用途にもチャージングタイムを気にすることなく使うことができる。ダイムラークライスラーとエクスプレスによると、今後EPICの導入を徐々に増やし、最終的には50台くらいを予定しているという。

ダイムラークライスラーは、カリフォルニア州の大気汚染管理局との共同プロジェクトでクリーンエアを実現するための無公害、低公害車両の提供を行っている。昨年発表された燃料電池車、NECAR4も政府公用車として5台が稼動に入る。こうしたデモンストレーションによって利用者は電気や燃料電池といったテクノロジーへの認識を深め、企業側は実際の運行に伴う問題点などのデータが収集できる。

EPICは最高時即80マイルで、エアバッグ、アンチロックブレーキなど普通のミニバンが持つ機能をすべて備え、乗客はガソリン車との差異をほとんど感じない。また積載能力も乗客5人と80kg程度の荷物、と普通のミニバンと変わらない。現在実用化されているモデルは28個の12Vニッケルメタルハイドライドバッテリー搭載で、1回のチャージでの継続走行距離は130kmから145km。リチャージタイムはわずか30分だ。

また各シャトルバスにはトラッキングシステムが取り付けられ、各車両が効果的かつ効率良く運行しているかがチェックされる。年間50万人の利用が期待されるEPIC、エレクトリックパワー車の認知度を高めることは間違い無さそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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