トヨタ自動車、ダイハツ工業など、トヨタグループ19社は、10月13日から15日まで東京国際展示場で開催される福祉展示会第31回国際福祉機器展に共同出展すると発表した。
年々規模を拡大し、来場者も増加を続けている福祉機器展だが、それによってこれまで明るみにならなかった社会のバリアフリー度の低さもあらわになってきた。
高齢者の外出を促進する「シニアカー」はさまざまなメーカーから発売されているが、最近はファッション性などさまざまな付加価値を備えたものが増えてきた。それだけ普通であたりまえの商品になってきたということで喜ばしい傾向だ。
一般的にはバンドエイドやベビーパウダーなどヘルスケア商品で知られるジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社(東京都江東区)では福祉機器市場への本格参入を表明しているが、初の商品となる電動アシスト車椅子『iグライド』を発表した。
時計や文具、ベッドなど生活に関わるさまざまな家具や用品を製造・販売する業者が集まってコラボレーションし、バリアフリー製品のラインナップを展開するのがアダプティック・デザイン・ユニオン。
住宅のバリアフリー化リフォーム事業を手がけるI.R.ケア株式会社(東京都葛飾区)では、手動車椅子に装着する電動ユニット、『チェアーライダー』を開発している。あえて車椅子と一体化させず、汎用性を高めているのが特徴だ。
パーソナルカーや福祉事業者向けのモデルをアピールしていた自動車メーカーが多かったなかで、公共交通機関向けの展示をしていたのが日野自動車。日野では小型低床バス『ポンチョ』を製造・販売しているが、その改良版が公開された。
トヨタ車の開発協力や受託生産で知られる関東自動車工業株式会社(神奈川県横須賀市)では、4WDの電動車椅子を開発している。今回の福祉機器展ではそのプロトタイプ『パトラ4』を公開し、来場者に試乗してもらって反応をうかがっていた。
15日から17日まで、東京・有明のビッグサイトで「国際福祉機器展」が開催された。このイベントは1974年から毎年開催されていて、今年が30回目となる。イベントの規模は年々拡大し、今回は630社/14カ国もの出展企業・団体を集めた。