速いんだけどそれ以上に「扱いやすさ」が印象的。逆にいうと「ドラマチックさ」は薄め。
見た目がワイルド。ほとんどジーンズのひざに当てた「パッチ」のような樹脂製バンパーに不自然なくらいにゴツいタイヤ。もはやワゴンにはなくなりつつある「非日常性」がある。
いや驚きました。まさかこういう路線で来るとは…。日本に事実上のミニバンブームをもたらしたオデッセイ。3ナンバーボディと広い3列シートはそのままに、3代目は超絶進化!
人気の206の最強バージョン。NAの2リッターエンジンを搭載した左ハンドルの5速MTのみという硬派ぶりだ。
背の高いツーリングワゴンだが、その走破性は驚くほど高い。200mmの最低地上高でたいていの悪路でもフロアをこすることなく通過できるし、深雪でも走破力の点で威力を発揮する。
あらゆるものを平べったくして、低床フロアを実現した。室内高は従来のオデッセイと変わらない。
簡単にいえばファミリアの後継だが、キャラクターはぐんとスポーティになった。とくにアテンザと同じエンジンを積む2.3リッターユニットは高い動力性能を持っている。
欧州車のエンジンは、パワーよりもトルク重視。だから低回転から力強く、2速や3速のままでの低速走行でもギクシャクせずに粘り強く走る。206の最強モデル「RC」もまさにその感覚。
ツーリングワゴンのオフロード仕様という存在はアウトバックの前身、旧ランカスターに始まり、いまや欧州メーカーにも波及。大元はもちろんレガシィが造り出したクラスだ。
日本のミニバンを構築したオデッセイが自らその存在を否定するのか? と一瞬思ったほど”背の低い”ミニバン。
コンパクトクラスとしては広い室内が印象的だし、質感も高くなって、ちょっとした高級車感もある。
最近の軽カーセダンはほとんどがトールボーイ系。そうすることによって居住空間を稼ぎだし、白ナンバーのコンパクトモデルと競合しようというわけ。
安全で速く、なにより作り手のアツい気持ちが伝わってくるシャシー特性。このまま欧州へ出して問題なし。
しっかりしたボディが魅力。ドアを開閉するときからボディのできの違いが感じられる。これなら欧州車と同じ土俵で競える。
最大の朗報は左ハンドルが輸入されたこと。なんとかマトモな姿勢で運転できる、その意味では日本仕様中唯一オススメ可能な206。