フランスの金融大手BNPパリバは、傘下のフルサービス車両リース会社アルヴァルが、メルセデスベンツグループからアスロンを買収することについて独占交渉に入ったと発表した。
アルヴァルは現在、フルサービスリースで190万台の車両を管理しており、過去3年間で年平均10万台以上の増加という市場で最も高い成長率と最高品質のサービスを実現している。同じく車両リースを手がけるアスロンとの統合により、合計で約230万台の車両を管理する企業が誕生する。これは現在の業界首位企業の260万台に迫る規模となり、アルヴァルは欧州のフルサービス車両リース市場における共同首位企業となる。
今回の統合により、アルヴァルは主要市場でのプレゼンスと欧州における競争力を大幅に強化する。運営プラットフォームの統合は大幅なコスト削減を生み出し、全体的な効率を大きく向上させる見込みだ。
取引から期待される投下資本利益率(ROIC)は18%に達し、3年目にはグループの1株当たり純利益に約2億ユーロの貢献をもたらすと予想される。CET1比率への影響は約マイナス13ベーシスポイントと見込まれており、これは2027年末までにCET1比率13%を目指すグループの資本計画にすでに織り込まれている。
この取引は、成長市場における収益性の高いプラットフォームを開発し、的を絞った成長要因を通じてグループの収益性プロファイルを向上させるというBNPパリバの戦略の一環だ。
今回の取引は、関係する事業体の従業員代表機関との情報提供および協議プロセスを条件としている。アスロンの100%買収完了は、管轄当局からの必要な承認を得た後、2026年を予定している。両当事者は、買収の進捗状況について適宜最新情報を提供する予定だ。



