独ベクター、ECU開発ツール「CANape」最新版リリース…ゾーンECUとHPCの測定・キャリブレーションに対応

CANapeは、シンプルなECUから複雑な車両アーキテクチャまであらゆる用途に対応する、汎用の測定/キャリブレーション機能を提供
  • CANapeは、シンプルなECUから複雑な車両アーキテクチャまであらゆる用途に対応する、汎用の測定/キャリブレーション機能を提供

ドイツのベクターは、車両アーキテクチャにおける測定とキャリブレーションを行うツール「CANape」の最新バージョン24をリリースしたと発表した。

CANapeバージョン24は、ゾーンECUと高性能コンピューター(HPC)の測定データを効率的に取得、解析、キャリブレーションできる拡張機能を備えている。シンプルなECUから複雑な車両アーキテクチャまであらゆる用途に対応する、汎用の測定・キャリブレーション機能を提供する。

新バージョンは、新しいASAM CMPプロトコルに対応し、精確な計測のための選択肢がさらに広がった。通信は、CAN、FlexRay、LIN、Ethernet(xBASE-T1)などの確立された標準規格との互換性を維持している。動的なSOME/IPデータ構造を含む複雑なECUアーキテクチャのキャリブレーションと視覚化も可能だ。

ADASアルゴリズムのダイレクト検証も大きな特長となっている。検出された走行可能エリア(フリースペース)と障害物をリアルタイムで視覚化し、カメラ、レーダー、LIDARベースのセンサーからの認識結果を迅速に評価できる。これにより、安全性が最重視される機能を最適化する。

さらにベクターは、GL LoggerまたはSmart Loggerを備えた車両のライブモニタリング用の高機能ツール「vLoggerControlRoom」も提供している。設定可能なダッシュボードで、車両位置、速度などのシグナル値、データロガーのステータスのリアルタイム情報を把握することができる。

CANapeバージョン24にはロギングプロジェクトのための100GBのクラウドストレージが含まれており、Vector Team Servicesを介して安全なデータ交換が可能だ。ロギング・プロセッシングプラットフォームのVP75x1は、ハードディスク暗号化により記録データを確実に保護する。

CANapeバージョン24は、これらの革新的な機能により、ECU開発における新たなスタンダードとして、自動車メーカー、サプライヤー、開発サービスプロバイダーに複雑な車両機能のキャリブレーションと検証のための堅牢なプラットフォームを提供する。

《森脇稔》

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