ブラザー工業は12月18日から19日にかけて、刈谷工場内のブラザーテクノロジーセンターで工作機械のプライベートショー「Solution Fair -After MECT- 展」を開催する。
本展示会では、横形マシニングセンタに大型の傾斜ロータリーテーブルを搭載した工作機械「SPEEDIO HU550Xd1」のコンセプトモデルを参考出展する。同モデルは今後、国内各拠点のショールームでも順次展示予定だ。
横形マシニングセンタは、主軸を横向きに配置することで、コンパクトな本体ながら広い加工空間を実現し、多面加工や大型部品の加工に対応できるモデル。ブラザーは2023年にSPEEDIOシリーズ初の横形マシニングセンタ「H550Xd1」を発売し、多くの顧客から支持を得ている。
今回参考出展するHU550Xd1は、従来モデルH550Xd1に直径680mmの傾斜ロータリーテーブルを標準搭載することで、従来は4軸で行っていた加工を5軸で行うことが可能となった。SPEEDIOシリーズの割り出し5軸加工機として、最大の治具エリアを実現している。
多面加工が必要な大型・長尺部品に対応可能な工作機械のニーズが高まる中、本モデルはさまざまな製造現場での工程集約と生産性向上に貢献する。
治具エリアの拡大により、自動車部品をはじめとする幅広いアプリケーションに対応できるほか、加工部品の形状が変更された場合でも柔軟に対応することが可能だ。
さらに、大型の傾斜ロータリーテーブルを搭載しながらも、主軸30番のマシニングセンタとして高い生産性を維持している。一般的なマシニングセンタに比べてサイクルタイムを約40%、消費電力を約50%削減している。
なお、今回参考出展するHU550Xd1に加え、工具の先端の位置を制御する機能を搭載し、インペラなどの形状加工に必要な同時5軸加工に対応した「HU550Xd1-5AX」の開発も進めている。
ブラザーでは、顧客の生産現場におけるさらなる生産性向上を実現するため、本モデルの開発を続け、製品発売に向けて取り組んでいく。




