住友林業の100%子会社のホームエコ・ロジスティクスは、建築現場の配送を効率化する「JUCORE物流」の配送対象範囲を拡充したと発表した。
これまでの新築戸建てと集合住宅の建築現場に加え、リフォーム現場への配送も開始する。
「JUCORE物流」は、建築現場までの輸送距離を短くするため配送センターを小半径に設置してトラックの稼働率を上げることと、商品分離を徹底し異なる仕入れ先の住宅資材を混載する「共同配送」で積載率の向上を図ることを目的としている。
サービスの拡充で新築、リフォーム用住宅資材の物流ニーズに対応し、人手不足による輸送力不足や環境負荷の低減に繋がる持続可能な建築現場配送を実現する。
従来の新築戸建住宅や集合住宅の建築現場に向けた住宅資材の共同配送に加え、既設の戸建て及び集合住宅のリフォーム現場への配送を開始した。「JUCORE物流」の既存ユーザーからリフォーム需要拡大を受け、高まる物流ニーズにも対応した配送サービスを希望する声に応えた。
時間指定配送、多層階への階上げ搬入、無人納品(指定場所への置き配)等、各納品現場の要望にきめ細かく対応する。対象地域は首都圏一都三県と関西京阪神地区で、18カ所の配送センターから各納品現場の希望納期に応じ配送する。
新設住宅着工戸数が減少傾向にある一方、リフォーム市場規模は2040年に9兆円の市場規模を見込むと推計されており、今後リフォーム市場の成長に伴い大きな事業機会があると期待される。
配送センターは首都圏一都三県の11カ所、関西京阪地区の7カ所(計18カ所)に設置。輸送距離が短くなるよう配送センターを半径10~20kmの範囲内に配置し、各納品現場への配送時間の短縮や急な資材変更、追加配送等のニーズに対応、トラックの稼働率も高める。
商品分離を徹底し異なる仕入れ先の住宅資材を混載する共同配送で配送サービスを効率化する。従来は各納品現場に建材メーカーがそれぞれ住宅資材を配送していたため配送頻度が高く、納品現場の荷受け負担が常態化し工期にも影響していた。
本サービスは工期に応じた物流計画に基づき、配送センターで住宅資材を集約し共同配送することで、従来と比較し配送便を約60%削減。納品現場の荷受け負担を軽減し、配送コストも約10%削減できる。
2026年には東海地方で、2030年までに福岡県でのサービス展開を目指す。また建材メーカーから配送センターへの長距離・大量輸送による幹線輸送サービスも展開し、建材業界のサプライチェーン全体のワンストップサービスを実現することで物流問題の解決と効率的で持続可能な建築現場配送を実現していく。



