神戸市、都市OS活用で国道2号線の渋滞解消へ…デジタルとハード施策を組み合わせ

渋滞解消に向けたデジタル施策(スタンプラリー)とハード施策(シャトルバス運行)
  • 渋滞解消に向けたデジタル施策(スタンプラリー)とハード施策(シャトルバス運行)
  • 富士通株式会社による神戸市垂水地区のソーシャルデジタルツインシミュレーションイメージ
  • スマートライフパス会員を対象としたインセンティブごとの渋滞解消行動事前調査

神戸市は、ギックス、BIPROGY、三井不動産、UDCKタウンマネジメントと連携し、都市OS「スマートライフパス」「Dot to Dot」を活用した渋滞解消の取り組みを実施すると発表した。

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本取り組みは、神戸市内で慢性的に渋滞が発生している国道2号線を対象とする。デジタル施策とハード施策を組み合わせ、通行時間帯の分散や公共交通機関へのシフトを促進することで、都市の交通課題解決を目指す。

デジタル施策では、ギックスのプラットフォーム「マイグル」を利用したデジタルスタンプラリーを開催。GPS機能により鉄道利用や時間帯変更(オフピーク通行)にインセンティブを付与する。付与されたインセンティブは「Dot to Dot」のデータ連携により「スマートライフパス」のポイントとして反映され、三井ショッピングパークポイントに変換可能だ。

対象は神戸市に居住する18歳以上の市民で、期間は12月25日まで。参加者はスマートライフパスに登録し、「神戸GPSスタンプラリー」に参加する。

ハード施策では、富士通の協力により神戸市内の道路運行状況を分析。同社のソーシャルデジタルツイン技術を活用したシミュレーションで、最適なシャトルバス運行施策等を検討している。今後、神戸市営地下鉄「名谷駅」から「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」までのシャトルバス運行やデジタル施策の効果についてシミュレーションを実施する予定だ。

事前調査では、インセンティブ付与により電車を利用した訪問頻度が向上する効果を確認。一度インセンティブを付与すると、その後水準を下げても電車利用が継続される効果も確認されており、行動の定着につながる可能性が示されている。

都市OS「スマートライフパス」「Dot to Dot」は、柏の葉スマートシティで開発・実証されたサービス。パーソナルデータの所有者個人の意思に基づいたデータ連携を可能とし、利用者の同意がない限り連携されない点が特徴だ。

神戸市では本取り組みを都市OSの新たなユースケースとして位置づけ、全国の自治体への展開を目指している。

《森脇稔》

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