JVCケンウッド、米IP無線企業SLA社を完全子会社化へ…2026年3月末までに

IP無線サービス「ESChat」とKENWOODブランドの無線機端末(右端)
  • IP無線サービス「ESChat」とKENWOODブランドの無線機端末(右端)

JVCケンウッドは10月8日、北米でIP無線事業を展開する米国カリフォルニア州のサンルイスアビエーション社(SLA社)の株式を100%取得し、2026年3月末までに完全子会社化することを決定したと発表した。

同社は中期経営計画「VISION2025」において、セーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業を成長牽引事業と位置づけており、2030年に売上収益1200億円を目指している。約80年にわたり培ってきた無線技術を生かし、現在は北米を中心とする警察・消防・救急などの公共安全市場や、学校、電気・水道・ガス事業者、交通機関などの民間市場に向けて、信頼性の高い業務用デジタル無線システムを展開している。

SLA社は、米国連邦政府、州政府、地方自治体などを主要顧客とする公共安全市場向けに、AndroidやiOSのスマートフォンやタブレット端末、IoTデバイス、およびWindows PCに対応したIP無線サービス「ESChat」を提供している。同サービスはIP無線市場において、グローバルで70万以上のユーザーを持ち、高いシェアを確保している。


《森脇稔》

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