日本精工、生成AI活用の品質トラブル参照アプリ開発…4000件のデータから30秒で要約

アプリケーションの概要図
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日本精工(NSK)は、生成AIを活用した品質トラブル参照アプリケーションを開発し、運用を開始した。生成AIを本格的に活用した社内向けアプリケーションを開発したのは、NSKとして初めてという。

このアプリは、NSK製品に関する蓄積された過去の品質トラブルデータの可視化と生成AIによる要約機能を備え、製品に関わる様々な分野の社員が迅速に情報を収集・把握して活用できる環境を整備する。これにより、顧客に対してより迅速に、かつ高品質な製品提供を目指す。

従来の品質トラブルデータは、専用のデータベースやレポート形式で管理されていた。データ自体も定まった形式を持たず専門性が高く、因果関係を読み解くことが難しい状況だった。

今回自社開発したアプリは、蓄積された品質トラブルデータのグラフによる可視化と生成AIを用いた要約機能を備えた社員向けアプリケーション。製品開発時のリスク要因を社員が調べる際、グラフによる可視化と生成AIによる要約文が提示される。これにより、個々の社員の製品や業界に関する専門用語の知識レベルに依存することなく、誰もが調べたいデータに容易に到達し、かつ情報要約の生成まで約30秒で完了できるよう設計している。


《森脇稔》

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