住友ゴム工業は、住友大阪セメントと共同でCO2再資源化人工石灰石を使用したOA機器用ゴムローラーの開発に成功したと発表した。タイヤ製品への適用拡大を検討している。
本製品には、原料に用いる石灰石をCO2再資源化人工石灰石に置き換えた合成ゴムコンパウンドを使用している。CO2再資源化人工石灰石は、廃棄物に含まれるカルシウム源にCO2を鉱物固定して製造されたもので、住友大阪セメントとの共同開発によるサステナブルなゴム製品は今回が初の取り組みとなる。
OA機器用ゴムローラーは、用紙の搬送や文字・画像の転写のため、コピー機やプリンターに用いられる部品の一つ。従来、石灰石の主成分である炭酸カルシウムは、セメント・コンクリートをはじめ多くの産業分野で物性改善などを目的に充填材として幅広く使用されており、ゴム製品の製造過程でも充填材として用いられている。
本製品では、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」プロジェクトの一環で、住友大阪セメントが開発したCO2再資源化人工石灰石に置き換え、既存製品と同等の性能を持つことを確認した。