武蔵精密、バッテリー交換式電動バイク事業をケニアで始動

ケニア/ナイロビ市内へのバッテリー交換ステーションとバイク拡大
  • ケニア/ナイロビ市内へのバッテリー交換ステーションとバイク拡大

武蔵精密工業は、ケニアのスタートアップ企業ARC Ride社と共同で進めてきた電動バイク事業が実証段階を終え、本格的な商用展開に移行すると発表した。

この事業は経済産業省の令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」を活用し、ケニア共和国における環境負荷低減に寄与する電動バイクとデジタルサービスの実証事業として2025年2月末に完了した。この実証の成果をもとに、共同事業を開始した。

ムサシは2021年からARC Ride社と協業を開始。ケニア政府が推進するカーボンニュートラルな交通手段の実現に貢献することを目指してきた。実証事業では、バッテリー交換(スワップ)モデルを適用し、数千回の交換を実現。ナイロビ市内に100台を超えるバッテリー交換ステーションを設置することで、電動バイク利用者の利便性と安全性を向上させた。

この事業の特徴は「Battery Assetモデル」と呼ばれる仕組みだ。ARC Ride社がムサシのサポートで購入した交換式バッテリーを運用し、サービスを提供する。利用者は市内各所に設置されたステーションで充電済みのバッテリーを交換できるため、バイク導入時の初期コストを抑えられる。また、ガソリンに比べて安価な電気を利用することで、日々の運用コスト削減も可能となる。


《森脇稔》

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