「東京には複数の中心」、小さなコンセプトでコラボ企画…アウディのブランド発信

アウディジャパン、シェーパース氏「東京には中心が複数ある」
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  • Audi City 日本橋
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  • 日本橋高島屋S.C.新館
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「東京には中心が複数ある。小さなコンセプトにフォーカスすべき」と語るのは、アウディジャパンでブランドディレクターを務めるマティアス・シェーパース氏だ。アウディは4月18日、老舗百貨店の日本橋高島屋内にショールーム「Audi City 日本橋」をグランドオープンした。※高島屋の高ははしごだか


◆都心の老舗百貨店内にオープン

Audi City 日本橋はアウディのブランドアイコンとなる都市型ショールームだ。アウディジャパンとアウディ正規販売店契約をするAudi Volkswagen Retail Japanが、日本橋高島屋S.C.新館(東京都中央区)にオープンした。Audi Cityは2024年12月オープンのAudi City 銀座に次いで2店舗目になる。

内覧会でシェーパース氏は「誰でもすぐわかる『日本橋』という地名のブランド、それにアウディをどう紐付けるか。アウディと高島屋の世界がひとつになった空間を作れたら」と期待する。

日本橋高島屋は、日本橋で90年以上にわたって人々に“美しい暮らし”を提案してきた。Audi City 日本橋は、日本橋高島屋S.C.新館の1階正面口、中央通りに面したエリアにオープンした。アウディとしては初めて老舗百貨店が運営する商業施設内にショールームを設置する。日本橋高島屋S.C.としても、初めての自動車ショールームだ。ショッピングやビジネス、観光などで日本橋を訪れる人に、アウディブランドを訴求する。

◆中心が複数ある東京

東京でブランドを訴求するにあたってシェーパース氏は、東京には中心が複数個あることが他の世界の大都市と違う点だという。「東京のいいところ。最低5つぐらいはあるんじゃないかと言われている。それらの中心をどうカバーしていくか。それぞれ土地の雰囲気も客層も違うので、それぞれ店を建て、地域性を生かしてアウディのブランドを演出する」と。

例えば、先にできたAudi City 銀座は銀座の飲食店街の近くにある。「銀座はギラギラと輝く街。夜のイベントを企画している。いっぽう日本橋は伝統的な商業の街。地元コミュニティの交流も盛んだ」と説明する。

シェーパース氏が個人的にも期待してるのは、高島屋であるからこその特別な顧客。「どういった人が高島屋に入ってくるのか見て、その違いを感じて、何を提供できるのか、どういう観点からアプローチするか、どうすればアウディに興味持ってもらえるか考えたい」。

そして、「高島屋にある多くのブランドとコラボレーションができて、高島屋の中で盛り上がるような、そんなトライをしてみたい。アウディとしては初めてのコンセプトになる」と展望を述べる。

◆プログレッシブショールーム

アウディでは、このようなアウディの世界観を展開する新しいショールームを「プログレッシブショールーム」と呼び、2024年から展開中だ。シェーパース氏は「何回もAudi City 日本橋に来てほしい。ふらっと来て、いま何やってるのかな、と覗いてみる。アウディと高島屋の中にあるブランドが何のコラボをしてるのかな、どんなアーティストとコラボレーションしてるのかな……」。

今回はまさにそういったスタートになった。Audi City 日本橋のオープンを記念して、写真家・映画監督の蜷川実花とのコラボデザインをラッピングした『Q4スポーツバック e-tron』を、オープンから5月30日まで展示している。「ここの客層に合わせた、カルチャーとアウディの橋渡しになってほしい」とシェーパース氏。ちなみにラッピングカーについては商品化を検討したそうで、無理との判断になったという。


《高木啓》

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