英国の自動車メーカーのMOKE(モーク)インターナショナルは、創業60周年の節目に英国レミントンスパに新工場を開設した。この新施設は、同社が完全所有する製造拠点であり、生産効率の向上と製品品質の改善を目指している。
MOKEは、オースチン『Mini』の生みの親であるアレック・イシゴニス氏によって1960年代初頭に考案された『Miniモーク』がルーツだ。当初、敵陣後方にパラシュートで降下するための軍用実用車として設計された。その後、MOKEはフレンチ・リビエラとカリブ海のファッショナブルなリゾート地で瞬く間にカルト的な人気を博し、ブリジット・バルドー、ビートルズ、ジェームズ・ボンドらが早くから愛用したことで知られる。

MOKEインターナショナルは、 2023年には「Electric MOKE」を発表し、100%電気自動車に移行した初の伝統的自動車ブランドとなった。独自のパワートレインを含む最先端のドライビング・テクノロジーを統合する一方で、世界的なセンセーションを巻き起こした時代を超越したデザインに敬意を表し、MOKEはその伝統を踏襲。最新のMOKEは、1960年代にオリジナルのMOKEが製造された場所から数マイルの距離にあるイギリスのレミントン・スパで設計され、ハンドメイドによる生産がおこなわれている。
新工場の稼働により、MOKEはEVの『エレクトリックMOKE』の世界的な需要増加に対応する体制を強化するとしており、今年の生産目標は500台以上、主に米国や地中海市場向けに輸出される予定だ。
