中国の自動車メーカー、ジーリーオート(吉利汽車)は、オーストラリアとニュージーランド市場に参入すると発表、新世代電動SUV『EX5』を投入する。これにより同社の5大陸における販売チャンネル開発と製品展開が完了したことになる。
ジーリーは「一国一政策」戦略を堅持し、現地の状況に合わせたアプローチをカスタマイズすることで、世界80以上の国と地域で効率的な事業展開を実現してきた。2025年はジーリーの「2030ビジョン」の開始年であり、豪州とニュージーランド市場はグローバル成長の突破口として位置付けられている。

高品質なグローバル化戦略を推進するため、ジーリーは昨年豪州に地域子会社を設立し、現地のディーラー、サプライヤー、戦略的パートナーを効果的に統合した。この現地化戦略により、オセアニア市場の多様な消費者ニーズに的確に対応することを目指す。
2025年末までに、ジーリーは豪州・ニュージーランド市場で24の販売店を設置する計画だ。事業の拡大に伴い、販売・サービスネットワークを最適化し、100店舗以上のカバレッジ達成を目指すとしている。
EX5は、ジーリーの新エネルギー分野における中核技術を搭載したグローバルモデル。中国本土市場では、発売後7か月で累計販売台数が10万台を超える人気車となっている。海外市場でも、タイでの初出荷やインドネシアでの1週間で1000台以上を受注している。

また、ジーリーは国際ユーザーブランド「GEELY・GO」を正式に立ち上げた。これにより、世界中の1700万人のジーリーユーザーをつなぎ、オーナー同士のコミュニケーションと共有の場を創出する。
ジーリーの豪州・ニュージーランド市場への参入は、同社のグローバル戦略における重要なマイルストーンとなる。今後3年間で、GEAアーキテクチャをベースにした8つの新エネルギー車モデルを海外市場に投入し、製品ラインナップを拡充する計画だ。