スペインの高級車メーカー、イスパノ・スイザが、バルセロナ・カタルーニャサーキット内に「イスパノ・スイザ デザイン&イノベーションセンター」を開設した。
この施設は、同社の新たな顧客サービス拠点として機能し、ハイパーカーの開発と顧客体験を融合させた画期的な取り組みとなっている。
新施設は、バルセロナ・カタルーニャサーキットで初めてメーカーが常設利用するボックスを2つ統合して作られた。施設内は2つのエリアに分かれており、一方では技術者がハイパーカーの整備や開発を行い、もう一方では顧客が車両製造プロセスを体験したり、同社の歴史を学んだりすることができる。

イスパノ・スイザの代表的モデルの『カルメン』、『カルメン・ブローニュ』、『カルメン・サグレラ』といったハイパーカーにとって、サーキットでのテストは不可欠な開発プロセスの一部。1000hp以上の性能を安全に引き出し、新しい機械部品の限界を試すことができるからだ。元F1ドライバーのルイス・ペレス・サラ氏がテストドライバーとブランドアンバサダーを務め、モータースポーツの感覚を市販車に反映させる重要な役割を担っている。
この新施設は、イスパノ・スイザ・アトリエから数分の場所に位置している。顧客は設計から数か月後に、自分のハイパーカーがサーキットで走る姿を目にすることができる。
イスパノ・スイザは1904年にバルセロナで創業した歴史ある自動車ブランドで、2019年に創業者の曾孫によって復活した。現在は電動ハイパーカーの開発に注力しており、2024年には創業120周年を記念してカルメン・サグレラを発表している。