韓国の化学大手のLG化学は、植物油由来の環境に配慮したバイオアクリル酸の生産を、2025年第2四半期(4~6月)から開始すると発表した。年間のプロトタイプ生産能力は100メートルトン(MT)に達する見込みだ。
バイオアクリル酸は、肌に直接触れる化粧品原料やおむつ用の高吸水性ポリマー(SAP)、電子機器や自動車用の接着剤、コーティング材、環境に優しい塗料など、幅広い用途に適用可能だ。世界中でバイオアクリル酸技術の開発が試みられてきたが、これまで商業化に至った例はなかった。
LG化学のバイオアクリル酸は、植物由来の原料を微生物発酵させて生成した3ヒドロキシプロピオン酸(3HP)から製造される。従来のアクリル酸と同じ分子構造と特性を持ちながら、100%植物由来であることが特徴だ。