トヨタが通期見通しを上方修正、“稼ぐ力”が向上…第3四半期決算

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トヨタ自動車は2月5日、2025年3月期第3四半期累計(2024年4~12月)決算を発表した。前期比で増収増益となり、通期の業績予想を上方修正した。営業利益は前期比マイナスだが、生産が回復して高水準の利益を確保しているという。

●為替変動で4900億円プラス、諸経費で5900億円マイナス

営業収益は35兆6735億4500万円で前期比4.9%増、営業利益は3兆6794億9100万円で13.2%減、税引前四半期利益は5兆4300億9300万円で1.4%増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は4兆1003億8900万円で3.9%増となった。

営業利益は前期比5607億円のマイナスだった。販売台数の減少や一時的な費用はあったものの、第3四半期から生産が回復し始めており、改善努力の積み上げにより高水準の利益を確保しているという。営業利益の主な増減要因は、販売面での影響が1650億円減、為替変動の影響が4900億円増、原価改善の努力が700億円増、諸経費の増減が5900億円減、その他要因が3657億円減となっている。

自動車事業による営業収益は32兆3412億円で、前年比3.6%増、1兆1101億円の増収となったが、営業利益は3兆7380億円と、17.4%減、6460億円の減益となった。営業利益の減益要因は諸経費の増加など。

第3四半期連結累計期間における日本、海外を合わせた自動車の連結販売台数は700万台と、前年同期に比べて4.0%減、29万5000台のマイナスだった。日本での販売台数は145万4000台で、10.8%減、17万5000台のマイナスとなった。海外は554万6000台で、2.1%減、11万9000台のマイナスだった。認証問題への対応などによる前半期の台数減からは、第3四半期になって回復しているという。電動車比率は、北米・欧州など各地域で好調なハイブリッドを中心に引き続き上昇し、45.3%となった。


《高木啓》

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