日産自動車は7日、2024年度の上期決算と通期見通しの修正を発表した。2024度通期の業績見通しを下方修正するとともに、対策として、事業の安定化と適正化、商品力の強化と収益ある成長に向けた取り組み「ターンアラウンド」を発表した。
◆売上高ほぼ横ばいで当期純利益94%減
2024年度上期(4~9月)の連結売上高は前年同期比791億円減の5兆9842億円で微減だったものの、連結営業利益は同3038億円減(90%減)の329億円、売上高営業利益率は5.1ポイント減の0.5%、当期純利益は2770億円減(94%減)の192億円となった。グローバルの販売台数は前年同期比で微減の160万台。
米国において在庫の削減や激化する販売競争に対応するための販売費用が増加したことに加え、モノづくりコストの上昇が収益を圧迫したという。
2024年度第2四半期3か月(7~9月)は、連結売上高2兆9858億円、連結営業利益は319億円、当期純損失は93億円だった。
◆業績見通しの下方修正は2四半期連続
日産は、今年度の通期業績見通しを修正、連結売上高は12兆7000億円、連結営業利益は1500億円となる見込みだ。当期純利益の見通しについては、対応策「ターンアラウンド」の取り組みに必要なコストを精査中のため未定だ。
当期純利益予想の変更に伴い、中間配当金を見送る。期末配当金については、業績の回復に応じて今後決定する。
業績見通しの下方修正は2四半期連続になる。期初における見通しは売上高13兆6000億円、営業利益6000億円、当期純利益3800億円で、第1四半期末の見通しは売上高14兆円、連結営業利益5000億円、当期純利益3000億円だった。