三井金属は9月24日、成長分野の一つと位置づけている全固体電池向け硫化物系固体電解質「A-SOLiD」について、初期量産工場の新設を決定した、と発表した。
次世代の蓄電池として期待される全固体電池は、EVをはじめとした幅広い用途で開発が進んでいる。三井金属は、長年培った電池材料技術を活かして開発したA-SOLiDをそのキー・マテリアルと位置づけ、顧客や市場パートナーと全固体電池の実用化に向けた取り組みを進めている。
三井金属は2019年に固体電解質の量産試験用設備を埼玉県上尾地区に導入して以降、2度にわたる生産能力の増強を決定し、顧客の全固体電池開発ニーズに積極的に応えてきた。その結果、国内外における全固体電池開発競争が活発化する中、三井金属の固体電解質は複数の顧客に開発標準材料として位置づけられ、更なる需要が見込まれている。