「観光立国」としての魅力度、日本が初の世界1位…訪日外国人客受け入れ実証も開始[新聞ウォッチ]

訪日観光客(東京)
  • 訪日観光客(東京)
  • 首相官邸付近(東京)の警備

その国の魅力などを競う世界ランキングで日本が「1位」になるのも珍しい。

観光地としてどれだけ魅力的か、各国の競争力を比較した世界的な調査結果が発表され、日本は交通インフラの利便性や自然や文化の豊かさなどが評価され、総合順位では調査の開始以来、初めて世界1位になったそうだ。

世界経済フォーラム(WEF)が発表した2021年版の旅行・観光開発ランキングで明らかになったもので、きょうの毎日がダボス発の共同通信が配信した記事を経済面で取り上げている。それによると、日本は現在、新型コロナウイルスの感染拡大で外国人観光客をほとんど受け入れていないが、強みとする交通インフラや文化資源などが評価されたという。

項目別では今回、「航空インフラ」「文化資源」が4位、「地上・港湾インフラ」が6位と高い評価で、「自然資源」は12位だったが、改善すべき分野としては、107位の「気候変動への対応」などが挙げられたことも伝えている。ちなみに、2位は米国、3位はスペインだった。

こうした中、観光庁が、外国人観光客の受け入れ再開に向けた実証事業を開始。訪日ツアーの実証事業第1陣として、米国から旅行会社の関係者など7人成田空港に到着したという。きょうの日経などが報じているが、新型コロナ前に5兆円近くあったインバウンド消費の回復に向けた一歩となるものの、今回の対象者は約50人で、検証には限界があると指摘。さらに、政府は結果を踏まえて旅行会社向けの指針作りに取り組むが、全面的な受け入れ再開にはほど遠いのが実情だとも報じている。

実証事業では観光地などでのマスクの着用状況もチェックの対象に含まれているという。感染力の強い新たな変異株も発見され、ノーマスクの訪日外国人が街にあふれるのも心配だが、一方で郷に入っては郷に従えとはいうものの、マスクを着用しない外国人を意味もなく冷ややかな目線で蔑視するようでは「観光立国」としてレベルの低さも疑われるそうだ。

2022年5月25日付

●知床事故、船体移動中に落下、再度つり上げへ(読売・1面)

●トヨタ10万台減産、6月世界計画、半導体不足響く(朝日・11面)

●旅行・観光開発日本「1位」21年版、交通インフラ・文化資源を評価(毎日・6面)

●交通規制きょう午前まで延長「クアッド」警備(産経・23面)

●訪日客実証ツアー到着、政府、コロナ対策検証、ハワイ・ロスから(東京・3面)

JR東と東武、規格共通化へ(日経・15面)

●決算ランキング、トヨタ首位、最高益2.8兆円、強い調達網、円安追い風「金融」好調,3月期企業の前期純利益順(日経・16面)

●ブリヂストンの格付け、「AAプラス」に格上げR&I(日経・16面)

《福田俊之》

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