海を望む展望台も…大阪メトロが9駅のリニューアルデザインを決定 御堂筋線と中央線

大阪メトロの駅で唯一、海を望むことができることから、「海」をコンセプトとした中央線大阪港駅。ホーム西側には海を望む展望デッキも設置され、先端には「パラソルやクジラの潮」をイメージしたシンボルも。
  • 大阪メトロの駅で唯一、海を望むことができることから、「海」をコンセプトとした中央線大阪港駅。ホーム西側には海を望む展望デッキも設置され、先端には「パラソルやクジラの潮」をイメージしたシンボルも。
  • 「アーチ構造の象徴」をコンセプトとした御堂筋線淀屋橋駅のリニューアルデザイン。大阪の政治や経済を支えてきた淀屋橋の伝統と格式を、重厚感のある石材やモノトーン基調で表現。
  • 「インターセクション」をコンセプトとした御堂筋線本町駅のリニューアルデザイン。中央線と交わる同駅は、2025年に開催される大阪・関西万博とその先の未来をつくることをコンセプトに高い機能性と象徴性を調和させる。イメージは御堂筋線のホームで、ダブルアーチの天井と柱の造形が活かし、高級感のある素材と最新の照明により、モダンとクラシックが共存するデザインとされる。
  • 中央線本町駅ホームのリニューアルデザイン。御堂筋線のホームと同様、高級感のある素材と最新の照明が使われる。御堂筋線と連絡する通路や階段は、大阪・関西万博の流動を考慮しながら、段階的に改装される。
  • 「地下構造が美しい駅」をコンセプトとした大国町駅のリニューアルデザイン。同駅は四つ橋線と同一階で交わる駅で、それを支える地下構造の美しさを強調。天井には美しさを際立たせるためのライティングが施される。
  • 大国町駅の南コンコースには模型車両や車両の歴史に関する展示スペースを設置。奥の窓から走行する列車を見ることができる空間とする計画。
  • 「柱の美、格子の美、光の美」をコンセプトとした御堂筋線天王寺駅のデザイン。天井のグリッドと連続する柱を照明で際立たせることで、よりクリーンで立体感がある柔らかな空間に仕上げられる。
  • 中央線大阪港駅は、駅舎に大海原を泳ぐ大きな海洋生物をイメージ。ホームの屋根は膜構造の透過性や質感を活かしつつ、曲線を効果的に用いる。

大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は4月7日、「地下空間の大規模改革」としてリニューアルされる御堂筋線4駅、中央線5駅のデザインを発表した。

御堂筋線と中央線の駅リニューアルは、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)開催を視野に大阪メトロが掲げている2018~2024年度の中期経営計画の一環として行なわれるもので、15の主要駅を対象に老朽化した壁の修復、天井の剥離・落下の防止など、安全性の向上を図る一方で、「駅自体を楽しんでいただく空間」として、魅力的なデザインや機能を充実させる。御堂筋線梅田・心斎橋などの5駅は2019年8月にデザインが発表されており、先行して工事が進められている。

リニューアルされる御堂筋線と中央線の駅。リニューアルされる御堂筋線と中央線の駅。

今回は、残る御堂筋線淀屋橋・本町(ほんまち)・大国町(だいこくちょう)・天王寺各駅、中央線大阪港・弁天町・本町・谷町四丁目・森ノ宮各駅のリニューアルデザインが決定し、大阪メトロでは「それぞれ駅の地域性・歴史性と魅力を徹底して深掘りし、より多くの方々に喜んでいただけるデザインとなるよう取り組んできました」としている。

森ノ宮駅には、リニューアルで消える御堂筋線のシャンデリアなど、歴史的なものを展示するスペースが設けられる。森ノ宮駅には、リニューアルで消える御堂筋線のシャンデリアなど、歴史的なものを展示するスペースが設けられる。
御堂筋線から消えるシャンデリア。2013年頃。御堂筋線から消えるシャンデリア。2013年頃。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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