経済産業省は3月14日、グリーンイノベーション基金を用いて実施する予定の、自動車関連プロジェクトの研究開発・社会実装計画を策定した。
グリーンイノベーション基金は、2050年カーボンニュートラルに取り組む企業に対して10年間、研究開発から社会実装まで支援するための2兆円の基金。今回、自動車関連プロジェクトの研究開発・社会実装計画として「電動車等省エネ化のための車載コンピューティング・シミュレーション技術の開発」、「スマートモビリティ社会の構築」のプロジェクトを推進することを決めた。
車載コンピューティング・シミュレーション技術では、電動車の航続性能確保の観点から、自動運転に必要となる高度な車載コンピューティング類(自動運転ソフトウェア・センサーシステム)の省エネ化などを研究開発する。同時に、電動車の社会実装を加速し、自動車サプライチェーン全体の競争力を強化するため、自動運転に対応した電動車両全体の標準的シミュレーションモデルを開発する。
スマートモビリティではバス・タクシー・トラックの業態別や、電気自動車と燃料電池車の動力別に異なるケースで、エネルギーコスト、CO2排出最小化と運輸効率最大化に向けて運行管理のためのシミュレーションシステムを構築・検証する。
さらに、複数の業態別事業者から様々なデータを収集し、気象データも活用しながら社会全体の最適化シミュレーションシステムを構築・検証する。充電・充填インフラの最適配置やエネルギーシステムへの負荷抑制を目指す。
今後、NEDOが自動車関連プロジェクトを推進する事業者を公募する。