ブリヂストンは11月11日、2021年1~9月期(第3四半期累計)の連結決算を発表。第3四半期に入り、プレミアム領域での補修用販売が好調に推移し、増収増益となった。
第3四半期累計の乗用車・小型トラック用タイヤ販売は、前年同期比12%増(2019年同期比12%減)となった。第3四半期に半導体不足で新車販売が減速するも、プレミアム領域での補修用販売が好調に推移。高インチタイヤは前年同期比25%増(同5%増)と販売を伸ばした。補修用はメジャーブランドへの集中、適切な価格マネジメントを進めながら量を拡大した。
トラック・バス用タイヤは同18%増(同5%減)となった。堅調な建設需要/運送需要に支えられ、補修用はほぼ2019年と同等レベルまで販売回復。新車用はトラクター生産における半導体不足の影響が出ているが、乗用車・小型トラック用と比較すると影響は限定的だ。
鉱山用タイヤは、鉱物需要の強さを背景に販売回復基調が継続。3Qは超大型の販売量が2019年同期を上回った。建設用タイヤは旺盛な建設需要に伴う建機OEMの生産台数増加を受け、新車用販売が大きく伸長した。
これらの結果、売上収益は前年同期比19.8%増の2兆4018億円となった。利益面では原材料高騰の影響を売値/ミックスの改善でカバーしたほか、経費・コスト構造改革の効果も寄与。調整後営業利益は同168.0%増の2779億円、純利益は4228億円(前年同期は400億円の損失)となった。
通期業績見通しは売上収益3兆3200億円(前期比18.3%増)、調整後営業利益3600億円(同84.7%増)、純利益3250億円(前期は233億円の損失)とした前回予測を据え置いた。