アキュラ NSX に最終型「タイプS」…モントレー・カーウィーク2021で発表へ

タイプSのベースの現行NSXには3モーターハイブリッド搭載

量産第1号車は8月14日にオークションに出品

アキュラはNSX後継モデルを模索

アキュラ(ホンダ)NSX タイプS
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  • アキュラ NSX ザナルディ・エディション(1999年)
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ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラは8月4日、『NSXタイプS』を米国で8月12日に開幕する「モントレー・カーウィーク2021」で初公開し、量産第1号車を8月14日、チャリティ目的でオークションに出品すると発表した。

現行NSXの最終モデルとなる「タイプS」は、NSX史上、最高のパフォーマンスを発揮する公道走行可能なモデルを標榜する。他の電動スーパーカーよりも優れた加速、鋭いコーナリング、感情的な運転体験を提供する、と自負する。

NSXタイプSは、現行NSXの生産のファイナルイヤーを祝って、350台を限定生産する。このうち、米国市場では、300台を販売する予定だ。日本向けには、ホンダブランドから30台が限定導入される。

ホンダのオハイオ州の「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター(PMC)」で生産される2022年モデルのNSXは、タイプSのみとなる。PMCは、NSXのグローバル生産拠点だ。スポーツセダンの『TLX』、SUVの『MDX』に続いて、アキュラが2021年に発表する3番目のタイプSが、NSXとなる。

タイプSのベースの現行NSXには3モーターハイブリッド搭載

タイプSのベースとなる現行NSXでは、軽量ボディのミッドシップに、直噴3.5リットル(3493cc)V型6気筒ツインターボエンジンを搭載する。現行NSXは、3個の電気モーターを搭載した最初のスーパーカーであり、世界初で唯一の乗用車用9速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)を搭載するなど、新世代のスーパーカーを提示している。

現行NSXには、高効率・高出力の3モーターハイブリッドシステム、「スポーツハイブリッド SH-AWD」を採用。フロントにモーターを2個、リアに9速デュアルクラッチトランスミッションと一体設計する形で1個、合計3個のモーターをレイアウトした。前輪の左右を独立した2つのモーターを使い、四輪の駆動力を自在に制御するトルクベクタリングを可能にする電動式4WDハイブリッドとなる。

米国仕様車のスペックは、エンジンの最大出力が500hp/6500-7500rpm、最大トルクが56.1kgm/2000~6000rpm。モーターの最大出力が73hp。システム全体で573hpのパワーと、65.8kgmのトルクを獲得している。

量産第1号車は8月14日にオークションに出品

NSXタイプSの量産第1号車は8月14日、米国カリフォルニア州モントレーで開催される「Mecum Auction」に出品される。オークションの落札者は、NSXタイプSの量産第1号車をカスタマイズしてオーダーできる。オークションの収益はすべて、「Center of Science and Industry(COSI)」を通じて、全米の若者向けの「STEAM」(科学、技術、工学、芸術、数学)教育プログラムに寄付される予定だ。

NSXタイプSの生産台数は、全世界350台限定。その量産第1号車となると、その希少性は高まることが予想される。

初代NSX では、1999年に当時のアレックス・ザナルディ選手が、2年連続でCARTチャンピオンに輝いたことを記念して、限定51台を生産した「ザナルディ・エディション」をはじめ、1992~1995年に483台を生産した『NSX-R』、1997~2001年に209台を生産したタイプS、1997~2001年に30台を生産した「タイプS-Zero」を設定してきた。全世界350台限定生産車のNSXタイプSは、コレクターズアイテムとなっている初代NSXの仲間入りをする可能性があるという。なお、現行の第2世代のNSXの販売台数は、米国で1500台以上、全世界で2500台以上に到達している。

アキュラはNSX後継モデルを模索

現行NSXはタイプSをもって、生産を終了する。しかし、アキュラは電動化の時代に相応しいスポーツカーを模索し続ける。アキュラブランドのジョン・イケダ副社長は、「アキュラはパフォーマンスブランド。アキュラは前進し続け、電動化時代における次世代のスポーツカーがどうあるべきか、積極的に探っていく」と語っている。

《森脇稔》

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