関西の鉄道、相次いで台車亀裂…南海の通勤用電車とJR西日本のレール運搬車

高野線で運用されている南海6200系。南海では2019年8月にも特急用50000系『ラピート』で台車亀裂が起こったが、台車メーカーは6200系と同じ住友金属工業だった。
  • 高野線で運用されている南海6200系。南海では2019年8月にも特急用50000系『ラピート』で台車亀裂が起こったが、台車メーカーは6200系と同じ住友金属工業だった。
  • 南海6200系の亀裂の状態と補修後の状態。
  • 南海6200系
  • 南海6200系
  • チキ5500形の亀裂発生部分。6月30日に吹田総合車両所での検査で発見された。

南海電気鉄道(南海)は7月1日、高野(こうや)線難波~橋本間で運用している6200系通勤用電車で台車の亀裂が確認されたことを明らかにした。

亀裂は6月14日の定期検査中に発見。1両2台車に3カ所の亀裂(長さ約205mm、約160mm、約45mm)が確認された。

これを受けて南海では、6月29日までに目視のほかに、磁気を利用して微細な傷や傷近傍3mm程度にある傷を検出する「磁粉探傷検査」を加えた緊急点検を行なった結果、2両2台車に3カ所の亀裂(長さ約190mm、約140mm、約130mm)を確認したという。

南海では原因を調査中だが、「近畿運輸局に報告のうえ、台車メーカーによる補修を実施し、安全を確認しております」としている。

今後は類似構造の台車も点検する一方、同形式または類似形式の台車に対しては、原因が判明するまで4年に1度行なっている磁粉探傷検査を2年に1度行なうとしている。

一方、JR西日本でも7月1日、「チキ5500形」と呼ばれるレール運搬用貨車(長物車)の台車枠溶接部分に長さ約105mm、深さ約9mmの亀裂が発見されたと発表。こちらも原因を調査中としており、目下、対策が検討されている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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