大阪メトロ、発足以来の赤字決算に…コスト削減もコロナ禍で焼け石に水

大阪市営地下鉄の民営化を受けて発足した大阪メトロもコロナ禍の影響を受け、発足以来の赤字に。写真は大阪市交通局時代の御堂筋線。
  • 大阪市営地下鉄の民営化を受けて発足した大阪メトロもコロナ禍の影響を受け、発足以来の赤字に。写真は大阪市交通局時代の御堂筋線。
  • 鉄道事業では乗車人員の実績が見通しを大きく下回った。
  • 増収はあったものの、コロナの影響を吸収できず、コスト削減も焼け石に水だった。
  • 大阪メトロが取り組んでいる車内での感染拡大防止対策。
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大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は4月20日、2020年度の連結決算を発表した。

それによると、営業費用はコスト削減により2019年度より63億円減の1426億円となったものの、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、営業収益は27.3%減の1338億円となった。

これにより、2019年度の営業利益は352億円の黒字から一転して88億円の赤字に。経常利益や特別利益・損失を加味した当期純利益は、271億円の黒字から43億円の赤字に転落した。

このうち鉄道事業では、乗車人員が2019年度より3割近く減少し、298億円の黒字から93億円の赤字となっている。

大阪メトロの赤字決算は、2018年4月の事業開始(民営化)以来初めてとなるが、同社では短期で回復しないことを想定しつつ、2021年度の事業計画に基づき業績の立て直しを図りたいとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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