止水作業が続く、浸水後の札幌市営地下鉄南北線北34条駅…ホーム片側のみ発着で再開

24時間体制で進められた排水作業。
  • 24時間体制で進められた排水作業。
  • 改札階に設置された排水用の10t水槽。連絡通路階の水を5台(湧水量減少後は3台)のポンプで引き上げ、ここからさらにエンジンポンプで地上へ排水した。
  • おびただしい数の排水ホース。
  • 北34条駅のホーム階平面図。赤い部分が連絡通路。現在は、麻生方面用ホームが使用中止となり、列車は通過している。
  • ホーム縦断面図で見た浸水状況。
  • 連絡通路詳細図で見た浸水状況。
  • 北34条駅ホームの横断面図。走行路の側溝部分まで浸水していた。
  • 排水作業の内容。連絡通路の最下部から地上までは約20.5mあるが、ポンプ1台で地上まで排水することが非常に困難なため最大5台で排水。連絡通路から改札階、改札階から地上へという2段階の排水ルートを構築した。

札幌市交通局は12月23日、浸水した札幌市営地下鉄南北線北34条駅(札幌市北区)の復旧状況を明らかにした。

同駅は12月14日に浸水し、麻生~北24条間で運行を見合わせたが、翌12月15日に再開。この時点で北34条駅は通過扱いとなっていたが、12月18日に排水ホースを麻生方面用2番ホームに集約する作業を行なった結果、12月21日に真駒内方面用1番ホームでの発着を再開していた。しかし、12月22日には発着を中止している2番ホームに誤って列車が通過せずに客扱いするトラブルが発生している。

復旧作業については、12月16日までの排水作業で低水位を維持できるようになり、内壁の一部撤去や湧水箇所の確認が行なわれた。12月17日には応急的な止水作業が行なわれ、浸水は一旦停止。翌日には止水箇所が鉄板で補強された。12月22日からは止水作業の一環として、約6tのコンクリ―ト殻を夜間に搬出する作業や、連絡通路北側の「構造躯体」と呼ばれる骨組み部分壁面の状態調査が始まっている。

札幌市交通局では、当面の間、浸水対策を維持するとともに、「建設コンサルタント等の協力を仰ぎながら検討を進め、早期の恒久的対策の着手を目指します」としている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

教えて!はじめてEV

特集