中型自動運転バスの実証実験を実施---信号情報を活用 北九州エリアで西鉄など、10月22日から

北九州空港連絡橋
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  • 中型自動運転バスの運行ルート
  • 実証実験する中型自動運転バスに搭載される装置

西日本鉄道と西鉄バス北九州は10月8日、北九州エリアで中型自動運転バスの実証実験を10月22日から実施すると発表した。

実証実験は、経済産業省・国土交通省の事業を受託した産業技術総合研究所が実証事業者に選定され、実施するもので、自動運転バスの社会実装に向け必要な技術や事業環境を整備するのが目的。

実証実験では、いすゞの中型バス『エルガミオ』をベースに産業技術総合研究所が改造した自動運転バスを使って自動走行の安全性や円滑性を実証する。運行区間10.5kmすべての信号計10カ所に「信号情報提供システム」を導入する。10kmを超える全運行区間で信号情報と連携する実証実験としては日本最長距離となる。このうち、6カ所にはクラウドを介さず信号機側と車両側で直接通信する新たな方式(I2VP2P)を採用し、信号情報伝達時間の短縮を図る。

見通しが悪い交差点に「危険情報提供システム」を導入する。カメラなどの複数のセンサーで収集したデータをAIが画像処理と将来予測し、交差点での接触事故を防止、円滑な自動走行を支援する。新たに高架道路ができたことでGPS電波が入りにくくなる区間約1280mに「磁気マーカー」を埋設して自動走行を支援する。

実証期間は10月22日~11月29日で、朽網駅~北九州空港線を1日6往復する。より多くの人に試乗してもらうため、運行日数の拡大と増便、途中停車するバス停を追加する。試乗者や地域住民にも広くアンケート調査を実施し、自動運転バスの社会受容性の検証と市民目線での課題の把握を目指す。

《レスポンス編集部》

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