廃止予定の秋田臨海鉄道、最初で最後の公開---創立50周年 10月17・18日

秋田臨海鉄道の検修庫。
  • 秋田臨海鉄道の検修庫。
  • 秋田臨海鉄道が入換業務を受託していたクルーズ列車。写真は2018年、試験運行時のもの。
  • 奥羽本線貨物支線(イメージ)

秋田県の秋田臨海鉄道とJR東日本秋田支社は10月17・18日、秋田臨海鉄道の特別公開を実施する。

これは、秋田臨海鉄道が1970年4月に設立されてから今年で50周年を迎えることを記念して行なわれるものだが、同社は設立以来、1度も公開されたことがない上に、2021年3月に事業廃止を行ない、解散する予定であることが発表されている。そのためこのイベントは、同社にとって最初で最後のものとなる。

当日はDE10形など所属するディーゼル機関車の撮影会、コキ50000形コンテナ用貨車や検修庫、秋田港駅コンテナホームの見学、コンテナの展示や即売会、鉄道グッズの販売が行なわれる。

参加には、秋田発着、仙台・盛岡発着、新潟発着(10月16日発の1泊2日)で実施されるツアーへの申込みが必要。受付はびゅうトラベルサービスのウェブサイト「日本の旅、鉄道の旅」で行なわれ、申込み開始は秋田、仙台・盛岡発着が9月16日10時から。新潟発着はすでに開始されている。

JR貨物の奥羽本線貨物支線上にある秋田港駅から向浜駅とを結ぶ通称「南線」、秋田北港駅とを結ぶ通称「北線」からなる計7.9kmの路線を持つ秋田臨海鉄道は、設立後の1971年7月に南線全線と北線の一部で、同年10月に全線での運輸営業を開始し、国鉄との連絡運輸も実施。一時は旅行業に乗り出していたこともあった。

近年では2017年10月に国土交通省東北運輸局から無事故表彰を受けたほか、2018年4月にはJR東日本秋田支社のクルーズ船客専用列車運行に伴なう入換業務を受託していた。その一方で、2015年6月からは北線が休止状態となっている。

現在、5両のディーゼル機関車が在籍しているが、このうちの1両はJR北海道から購入したDE10形も含まれている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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