えちごトキめき鉄道が運賃・料金改定を申請…平均30%の値上げに 4月1日実施予定

えちごトキめき鉄道では、運賃改定後も観光列車『雪月花』などを活用し、さらなる地域観光資源の情報発信を行ない、交流人口の拡大を図るとしている。
  • えちごトキめき鉄道では、運賃改定後も観光列車『雪月花』などを活用し、さらなる地域観光資源の情報発信を行ない、交流人口の拡大を図るとしている。

新潟県のえちごトキめき鉄道は1月16日、国土交通省北陸信越運輸局に対して、運賃・料金改定の申請を行なったと発表した。

えちごトキめき鉄道は、北陸新幹線長野~金沢間が開業した2015年3月、並行在来線であるJR信越本線妙高高原~直江津間とJR北陸本線直江津~市振(いちぶり)間を承継し、前者を妙高はねうまライン、後者を日本海ひすいラインとして運営している。

承継から5年間は急激な運賃の変化を緩和するため、JR時代並の運賃としていたが、「北陸新幹線の開業後における特急列車の廃止や新潟方面との直通列車の減便等による影響、また安全運行に不可欠な鉄道施設の維持補修・設備更新が当初想定していた以上に多額に及んでいることなどから、当初の収支計画よりも損益が厳しい状況」であるとして、今回、国や新潟県、沿線自治体からの支援を受けた上で経営が成り立つとされているJR時代の1.3倍程度の水準まで運賃を引き上げることになった。

申請によると、旅客運輸収入全体では30%の値上げとなり、普通旅客運賃と通勤定期運賃は平均33%、通学定期運賃は平均15%の値上げとなる。特別企画乗車券については運賃改定の認可を受け次第、届出を行なう予定としている。

改定日は4月1日としているが、えちごトキめき鉄道では、その後も利用促進策として、他社との乗継割引のうち自社分についての継続や、スマートフォンなどで確認できる列車運行状況の配信、自動車運転免許返納者などを対象にした割引などを実施。地域活動の拠点としての駅舎の一部開放も検討するとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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