気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………
日本国内で最も稼いでいる企業といえば、常に危機感を唱えながら原価改善に取り組むトヨタ自動車と思っていたが、令和の新時代はそうでもないようだ。
ソフトバンクグループの2019年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比3.6倍の1兆1217億円。四半期(3カ月間)ベースの純利益としては、東芝が18年4~6月期に半導体子会社の売却益を計上した18年4~6月期の1兆0167億円を上回り、日本企業では過去最高という。ちなみに、トヨタの19年4~6月の純利益は6829億円だった。
ソフトバンクの純利益が大幅に増えたのは、保有している中国のネット通販最大手「アリババグループ」の株式の一部を売却したことで、約4600億円の売却益と、関連の金融派生商品(デリバティブ)の利益7400億円を計上したことが主な要因だという。
きょうの各紙も、毎日が1面準トップで報じたほか、日経も1面で「ソフトバンクG1.1兆円、4~6月純利益、アリババ株売却で」と取り上げるとともに、2面には関連記事を掲載。「保有株評価1兆円減、来春まで5~6社上場」とのタイトルで「金融市場が動揺するなか、安定して保有株の上場や売却ができるかどうかが課題となる」と指摘している。
また、読売は、アスクルを巡ってソフトバンク傘下で筆頭株主のヤフーが再任案に反対し、岩田彰一郎社長らが退任した件について掲載。孫正義会長兼社長が決算記者会見で「私が裏で糸を引いたとか、忖度させた覚えはない」と述べたと伝えている。朝日も「今後は投資一本」との見出しで「営業利益のおよそ半分を投資事業で稼ぐようになっており、今後は投資会社としての性格をさらに強める」としている。ソフトバンクの決算について、各紙が取り上げる視点には温度差があるようだ。
2019年8月8日付
●JDIに最大800億円支援、最終合意、中国・香港企業連合(読売・6面)
●浅間山4年ぶり噴火、警戒レベル3入山規制(読売・35面)
●米中摩擦市場の動揺続く、東証続落円高が重しに(朝日・4面)
エボルタNEOくん●エボルタNEOくん最速記録、パナの乾電池ロボ、トライアスロンに挑戦(朝日・7面)
●羽田新ルート、正式決定へ、国説明に関係自治体「理解」(朝日・32面)
●最終利益、1.1兆円、ソフトバンクG四半期で日本最高、4~6月(毎日・1面)
●踏み間違い対策進む、急加速を抑制、高齢ドライバーを技術で支援(毎日・7面)
●リニア「大阪開業に影響も」静岡着工遅れ、JR東海社長が言及(産経・3面)
●レース経験車に生かす、トヨタ・ルマン連覇、ホンダ・F1、13年ぶりV(東京・6面)
●EV充電器従量課金も、経産省が規制緩和(日経・5面)
●バス運転手不足が深刻化、事業縮小、都市圏でも(日経・12面)
●生活支援ロボット、トヨタと開発へ、プリファード(日経・12面)
●ガソリン店頭145.5円、2週連続下げ(日経・20面)