え! そんなメーカーもあったの?…メーカー別にたどる 国産オートバイの光芒が刊行

『メーカー別にたどる 国産オートバイの光芒』
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『メーカー別にたどる 国産オートバイの光芒』
時代を創ったモデル達
著者:小関和夫
発行:三樹書房
定価:本体価格2600円(消費税除き)
ISBN978-4-89522-702-5

1950年代から1960年代にかけて、日本の二輪車メーカーは120社以上あったという。その多くのメーカーについて、当時の貴重なカラー図版で詳細を解説した1冊が刊行された。

現在4社を残してほとんどのメーカーが存在しなくなった日本の二輪車メーカー。しかし、戦前から戦後の昭和20年代後半にかけて全国で120社以上が存在した。この黎明期のメーカーは操業期間が短かったものの、こぞって技術、デザイン、広告、販売を含む魅力的なオートバイが開発されていた。

本書では12章に分け、代表的な、あるいは個性的なメーカー、例えばミヤタ、陸王モーターサイクル、みづほ、キャプトンなどから、カワサキやスズキ、ヤマハ、ホンダといった現存メーカーまで、計19メーカーの簡単な解説とともに、当時のカタログや広告等をベースにその歴史を紐解いていく。そこからは各メーカーの個性とともに、様々な技術の進化などが読み取れるとともに、エピソードなどにも触れられているので、当時の様子が伝わってくる。

また、巻末には国産オートバイ主要モデルスペック一覧(1936年~1983年)として主要諸元からエンジン型式、タイヤサイズまでの詳細が掲載されているので、資料としても活用できるだろう。

なお本書は、1983年に刊行された『メーカー別にたどる 国産オートバイの光芒』の内容はそのままに、「ナナハン」のカテゴリーを創った名車、ホンダ『CB750 FOUR』誕生50周年と、日本自動車殿堂・歴史遺産車認定を記念して、CB750 FOURを中心とした装丁を用いた新装版として刊行されたものだ。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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