バイク死傷事故率、目標値の20倍超える---首都高が改善に向けた取組みを公表へ

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首都高速 宮田年耕社長
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高速道路を含む国内の道路で、他に類のない高率なバイクの死傷事故率を刻む首都高速道路が、事故防止などについての取組みを22日午後、ホームページで明らかにする。

石井啓一国土交通相は昨年8月の記者会見で、同高速の二輪車の死傷事故率が270件/億台km(2012年~2016年の5年間の平均)であることを公表した。この数値は同社が中期経営計画の中で2020年度目標値として掲げる10.5件/億台kmの27倍。

この死傷事故率の現状と目標値の乖離について同社は「この目標値は二輪車に特化しているものではない。事故そのものは増えている」と答えた。また同社・宮田年耕社長は「二輪車の死傷事故率は承知していない」と回答した。その後、バイク事故の死傷事故率は明らかにされていない。

東京都公安委員会は、首都高速の二輪車走行は事故が発生すると死亡事故となる割合が高いと、全国で唯一バイクの定員乗車(2人乗り)を認めていない区間を指定している。事故発生の責任は運転当事者にあるため、この規制に疑問が持たれることは少なかった。しかし、首都高速の死傷事故率は、他の高速道路では考えられない高率を示していることや、他の自動車道路では発生した例のない高架橋からライダーが落下する特異事故が発生していることなど他の道路では起こっていない傾向が明らかになり、同社の交通安全対策のあり方が注目されている。

同社は今年4月に、二輪車安全対策などについての検討会の初会合を持った。今年度中に数回の開催後、考え方をまとめる予定だ。ただこれまでは「いたずらに利用者に不安を与えるのはよくない」と、方針がまとまってからの公表を予定し、検討会の存在も参加する有識者の名前も伏せていた。

「今後は四輪車も含めて、二輪車については早めに対策を検討して、早い実施につなげていきたい」(保全・交通部)とし、バイク事故の分析、同社の対策などについて専用ページを設けて解説していく。同社トップページから「首都高の取り組み」→「安全への取り組み」→「交通安全対策」の中に新設される。
《中島みなみ》

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