JR東日本は2月28日、インドネシアへ205系電車を追加譲渡することを明らかにした。
205系は国鉄時代の1985年に登場した通勤型電車で、1500両近くが製造された一大勢力だった。
同車は、それまでの201系や203系よりも省エネ・低コスト化が図られるとともに、車体をステンレス化することで、軽量化も実現。側窓は、国鉄鋼製車両の普通車では考えられなかった下降式が採用されている。
1985年の山手線を皮切りに、以後、JR東日本では、横浜線、南武線、中央・総武緩行線、埼京線・川越線、京浜東北線・根岸線、京葉線、武蔵野線、相模線へ投入され、103系などの既存老朽車両を置き換えた。JR西日本にも6両編成4本と4両編成5本が在籍している。
JR東日本では、鶴見・八高・仙石・日光線などに向けた多彩な改造車も登場しているが、次第にE233系などの新型車に取って代わられるようになり、2009年以降は廃車が発生した。
2013年から2015年にかけては埼京線や横浜線、南武線で使用していた476両がインドネシアへ譲渡されているが、今回はおもに武蔵野線へ使用していた336両を追加譲渡することになった。
譲渡は2018年3月初旬から2020年にかけて段階的に行なわれる予定で、ジャカルタ近郊の都市鉄道であるインドネシア通勤鉄道(PT Kereta Commuter Indonesia)で第2の人生を送ることになっている。