全国の交通事故死者数3694人、70年目で最少…警察庁まとめ

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警察庁は4日、2017年中の交通事故死者数を取りまとめた。交通事故による全国の死者数は3694人、前年より210人減少。統計が始まった1948年以来70年目で最も少ない記録となった。

小此木八郎国家公安委員長はこの結果を「交通事故死者数が年間1万人を超えて『交通戦争』と称された時期に比べて大幅に状況が改善された」と評価。その上で「政府が目標とする『世界一安全な道路交通の実現』に向け、引き続き、強い決意をもって、交通事故防止対策を一層強力に推進するよう警察を指導、さらなる減少を目指したい」と、コメントを寄せた。

小此木氏は、次の5点を今後の事故防止のポイントとした。
・子供や高齢者の安全確保を図る対策
・悪質・危険な違反の取締り
・計画的な交通安全施設の整備
・先端技術の普及・活用
・地域の交通実態に即した総合的な交通事故防止対策

月別死亡事故の推移をみると、最少となった傾向が見えてくる。死亡事故は例年、12月のピークに向かって、6月頃から事故が増え始める。12月の余波は1月も少なからず続くが、2017年1月は前年同月比67人減と2割近く死亡事故を抑えることができた。さらに春の交通安全運動が展開される4月も前年同月比で65人減とここでも約2割減で、振り返ってみると上半期だけで前年同期152人減を達成することになった。

個別に見ると、65歳以上の高齢者の犠牲も全体数の減少に比例して、減少傾向にある。しかし、全体に占める高齢者の死者は2012年以来、50%を超えて推移。昨年は2020人(54.7%)と、一昨年に続いて高い割合を示した。

飲酒運転を主原因とする事故死者数は201人。2015年と同数で最少だった。前年比でみると12人減った。厳罰化による減少が一巡し、減少幅は近年、小さくなっている

問題もある。交通死亡事故の減少は、都道府県格差がある。上位5都県のうち3都県は、前年より死亡事故を増加させた。また、愛知県は前年より減少傾向ではあるものの、15年連続でワースト記録が固定化している。

主な都道府県別交通事故死者数(カッコ内は2016年/★は前年比増)
愛知県...200人(212人)
埼玉県...177人(151人)★
東京都...164人(159人)★
兵庫県...161人(152人)★
千葉県...154人(185人)
大阪府...150人(161人)
神奈川県...149人(140人)★
北海道...148人(158人)
茨城県...143人(150人)
福岡県...139人(143人)
《中島みなみ》

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